大学生キャリア

2021.02.23

就活は内定をもらって終わりではない。~新卒1年目の苦悩~

就活は内定をもらって終わりではない。~新卒1年目の苦悩~
みなさんこんにちは!

滋賀大学3年生の女子ライター水流(つる)です!

大学3年生ということで、本格的な就職活動を始める時期が私にも近づいてきています。

「どこからも内定がもらえなかったらどうしよう」
「早く内定もらって就職活動から解放されたーい!」

時々こういう感情を抱いてしまうことがあるのですが、同じようなことを考えてしまう就活生もいるのではないでしょうか?

しかし先日、私のこの甘い考え方をひっくり返してしまう出来事が起こりました。

新卒1年目の方から「リアルな現実」を、名前も会社名も伏せるという条件でインタビューさせていただいたんです。

そろそろ成長してくれないと会社としても困る

初めまして。私は人材業界の営業職1年目として働いています。正直、仕事はとてもきついです。今はこの会社でやれるところまで頑張ってみようという前向きな気持ちでいますが、以前は何度も何度も転職を考えていました。まだ新卒1年目なのにです。

今の会社は、もともと第1志望ではありませんでしたが、自分が目指していた業界の会社でした。では、なにが転職を考えてしまうほどに私を追い詰めたのか一言で表すと「会社の文化」です。私は新卒1年目の現在、社内であまり成績を残せていません。私のように成績を残せていない社員は、その部署のトップと2番手の上司に別室に呼ばれ、1時間ほど成績が奮わない理由を詰められることが日常的にあります。

「なんで数字を出せないの?」

「そろそろ成長してくれないと会社としても困る。」

厳しい言葉を投げかけられ続けるんです。会社が望んでいることとしては、厳しい言葉をかけることで部下のやる気を引き出し、結果につなげてもらうことなのですが、今の私には正直、上司の言葉は精神的な負担でしかありません。

イベントなどの仕事があると、休日に働かなければならないことがあるのですが、私のように結果が出せていない社員は、休日出勤の振替休日を取ることさえ「成績を残していないのに振替休日を取る権利はあるのだろうか?」と感じざるを得ない空気が社内には漂っています。

振替休日が取りにくいということは、有給休暇はもっと取りにくいです。私の同期には有給休暇を取っても、朝出社して昼から休むという人もいました。それだけ、成績を出さない人には働きにくい空気が流れています。

毎月末には営業の数字報告が待っています。目の前には社長、役員がずらっと並んでいて、その前に私たち営業職が並び、ひとりずつその月の成績を発表していくんです。ノルマを達成している社員には惜しみない拍手が送られますが、成績を出すことのできていない社員には、ほかの同期を前にして上司からきつい言葉が浴びせられることもあります。

同期は半分やめた

” 1年目だから ” やらなければならないことも山ほどあります。必ず朝30分早く出社して社内の掃除を行うことや、その他の雑務を任されることも多くあります。毎日毎日やることが終わらず、気づけば月の残業時間は平均40時間に上っています。

毎日の残業の末、週末には他社のイベントの見学など、休日を使って成績を上げるために勉強することもあります。このような環境の中、私の同期は今では半数が辞めてしまいました。

私も転職を考えていましたが、新卒がスキルよりもポテンシャルが重視されるのに対して、転職は前の会社での結果が重視されることを思うとなかなか決断できません。今の会社で何も得ていないと、転職は本当に大変なんです。

悪いところばかりを挙げてしまっていますが、営業以外の場面で新卒の私たちに与える仕事の幅が広いなど、良い意味でのギャップもあったんです。ただ、あまりにもこの会社の社風が私とは合わないと感じてしまいます。

就活は内定をもらって終わりではない

私のこの現状を作り出してしまった大きな原因は、このような社内の教育制度や文化を全く知らずに入社したことです。

第1志望に落ちてしまい、同じ業界で見つけたこの会社に入社を決めた私ですが、正直なところ、内定をもらった後にこの会社の情報を集めて調べるなんてことはしませんでした。

内定をもらえて安心してしまっていたんです。

私が内定後もこの会社の先輩などに連絡を取り、実際の社内の雰囲気などを聞いていたら自分とは合わない社風にも気が付けていたと今では後悔しています。実際に就活をしていると、いいなと思った企業の「悪いところ」には目を向けなくなることが多いと思います。一旦いいなと感じて内定をもらっても、いろんなところから情報収集はすべきです。

内定ほしさで突き進んでいくと、私のように入社してから大きなギャップを感じてしまうかもしれません。就活で追い込まれてしんどい気持ちよりも、就職してから毎日毎日苦しい想いをして働くほうがよっぽど辛いです。

 


 

このお話を聞かせて頂いてから、私の中での就活イメージはがらっと変わりました。「内定」をゲットする未来ばかり想像して、いざ働きだしたときのことなんて想像できていませんでした。目先の安心にとらわれることの怖さをとても身近に感じました。

私と同じように感じている皆さん、今後の就活、より一層共に頑張りましょう!

こちらの記事も読まれています。

【ドンタコス、コンビ解散の危機?】大手志向vsベンチャー志向

「ガクチカがない」と言わないための対処法

現役キャリアコンサルタントに就活支援サービスの裏側を聞いてみた!~就活の秘密シリーズ Part3~

初めてのエントリーシートをキャリアアドバイザーに添削してもらった!