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2022.03.07

【業界選びの教科書Part6】製薬・医療機器業界って何するところ?

【業界選びの教科書Part6】製薬・医療機器業界って何するところ?
皆さんこんにちは!ゼロメディア編集部です!

『業界研究の教科書』第6弾は、製薬・医療機器業界についてです!人々の健康を守る上で必要不可欠な上、少子高齢化などにも伴い今後も拡大していく業界なので、早速見ていきましょう!

医療業界

医療機器メーカー

医療機器メーカーは中小企業が約7割であり、代表例として株式会社メイテック、村中医療器株式会社、株式会社常光が挙げられます。治療で使用される機器に限らず、リハビリなど人々の生活に関わる機器を開発しています。例として、レントゲンやMRIといった診断機器、比較的生活に身近なマッサージ機などがあります。

医薬品メーカー(MR)

例)武田薬品工業・アステラス製薬・ファイザー・沢井製薬…

企業の営業部門に所属する営業職で、医療情報担当者(Medical Representatives)の略です。業務内容として、医師や薬剤師といった医療関係者に対し自社の医薬品・医療機器の品質や有効性などの特徴、適正な使用方法について伝えます。あくまで情報の伝達・収集が主な役割であり、価格交渉は行いません。そのため、医薬品・医療機器に関する専門的な知識を身につけることができます。また、製品開発の方向性も企業によって新薬とジェネリックに二分され、営業先としても大規模な病院担当から小規模なクリニックへと多岐に渡っています。

医薬品卸売(MS)

例)メディパルHD・アルフレッサHD・スズケン・東邦HD…

医薬品卸売会社の営業部門に所属する営業職で、医薬品卸販売担当者(Marketing Specialist)の略です。メーカーから仕入れた商品を医療機関や薬局などに販売します。また、薬局の開業支援や、患者様からの問合せに対応するといったサポートも行います。MRとは異なり価格交渉を行うため、本格的な営業力やマーケティング力を身につけることができます。

MRは自社製品の特徴をMSに伝え、MSは営業活動を通じた現場の声をMRに伝えたりと、互いに協力し合っています。ただ、業務内容的には営業活動を行うMSに対して、給与はMRの方が高いことが挙げられます。新薬とジェネリック医薬品でも、新薬を扱った営業活動の方が給与は高いことも特徴です。

製薬業界は医薬品を開発し、生産から販売していく一連の流れを担っています。この医薬品は大きく2種類に分類され、それらを扱う会社によって業務形態は異なります。

第1類医薬品

第1類医薬品は効果が高い分、医薬品の中で最も副作用の生じる恐れが高い医薬品です。そのため、処方できるのは病院の医師に限られています。また、第1類医薬品は新しい有効成分・使い方が開発されて最初に発売される新薬と、新薬と同じ有効成分を使用し品質・効き目・安全性が同等なジェネリック医薬品に分類されます。これらの医薬品が人々の手に渡るには、様々な業務形態が存在しています。

第2・3類医薬品

第2類医薬品は風邪薬や解熱鎮痛薬、漢方薬などが該当し、第3類医薬品はビタミンB ・C含有保健薬、整腸剤などが該当します。現在市販されている医薬品のうち大半が第2類医薬品で、薬剤師がいなくても販売することが可能です。そのため、第1類医薬品のようにMRやMSといった専門知識が必要な役職はありません。

製薬・医療機器業界あるある

医師との信頼関係構築

MRやMSはメーカーの営業と異なり、取引先となる相手が医療機関中心になるため業態がやや特殊です。特に医師は激務でイレギュラーな業務形態の方も多いです。その中で、MRは自社の医薬品情報を正確に伝えるために、MSは他会社との価格競争に負けないためにと、医療関係者へ積極的にアプローチをする必要があります。また、専門的な会話や頭脳的なやり取りを好む医師もおり、コミュニケーションに幅を持たせる必要があるのも特徴です。医療は日進月歩で発展しており、日常からも学習を求められます。IT業界同様にプライベートでも向学心を求められるほど、やりがいに溢れる業態です。

医療業界ならではの勤務体系

クライアントである病院には “休日” がありません。常に急患が舞い込んでくる可能性もあるため、医療機器や医薬品に関わるトラブルが発生した際には出勤する必要があります。医療業界従事者ならではの勤務体系であるフレックス制(出退勤などがフレキシブル。具体的には直行直帰や、時間差出勤)が整備されています。また、メーカーの中でも多くの地域に根付いた活動が多く、全国転勤の可能性は非常に高い業態といえるため、地域医療などへの理解・教養・対策など社会性の高い活動も求められます。

体力勝負と柔軟性が必要な側面も

医療関係の営業職は、クライアント先の医師や薬剤師と関係を構築するために普段からクライアント先を頻繁に訪れます。医療従事者はいつだって繁忙期。商談時間や情報提供時間などの企業活動は優先度を落として対応されます。ゆえにアポイント時間が数時間にわたってずれ込むなどは日常茶飯事であり、終業時刻などもバラバラになり、予定調整など忍耐力とスケジューリング力も求められます。

製薬・医療機器業界に向いている人

①専門性・新技術への対応力がある人

製薬・医療機器業界は幅広い理系の専門知識が求められます。分野としては薬学や農学、理化学などです。また、近年ではバイオテクノロジーが発展するなど、新技術も次々と取り入れられています。そのため、高度な専門性と新技術への対応力が必要になってきます。

②強い責任感を持てる人

医薬品や医療機器は人々の命や健康に関わる重要なものであり、多大な可能性を秘めたものです。その一方で、医薬品の成分で思いがけない副作用が生じたり、機器の作動に不備があったりと、取り返しのつかない健康被害を引き起こすこともあります。間違った情報を与えない、ミスのない確実な作業を行うといった強い責任感が求められます。

③高い倫理観・正義感がある人

医薬品や医療機器をクライアント先に販売する際、他社との価格競争があったとしても必ず公正に行われなければなりません。目先の利益に目をくらむことなく、患者一人一人の命や健康を最優先に守る姿勢が必要です。倫理観と正義感が強い人ほど、この業界では活躍できると言えます。

製薬・医療機器業界を受ける人へ

あなたはなぜ、この業界を受けようと思いましたか?

「医療関係の仕事は稼げるから」

「営業といっても専門知識を付ければ大丈夫」

これらの理由なのであれば、あまりオススメはしません。製薬・医療機器業界は患者の命と健康に関わる仕事です。患者の健康や生活のためにと、医療従事者に正しい情報や物を与えられる人材こそが活躍できる業界です。自身の価値観とこの業界の価値観をより理解した上で、就職活動に取り組んでいきましょう!

製薬・医療機器業界についてもっと知りたいという方は就活エージェントを利用してみてくださいね!

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