大学生キャリア

2021.06.14

仕事を極めると人は幸せになれるのか?働く上での本当の幸せとは

仕事を極めると人は幸せになれるのか?働く上での本当の幸せとは
今回は「働く人の幸せ」について、お話ししていきたいと思います!

皆さんは、仕事をする上で“幸せ”を何と定義しますか?

日々の努力で手に入る給与、地位などの“報酬”ですか?
それとも、人や社会のために働く“やりがい”ですか?

仕事を極めると、成果が出ます。その成果に対して、昇格や昇給がなされ、より高い意欲を持って働けることもあるでしょう。
一方で、残業が多くて毎日身体的にきつい、それでも多くの人と繋がり、他人から「ありがとう」と言ってもらうことに“やりがい”を見出している人もいるでしょう。

そこで、無数にある“幸せ”を分類し、真の幸福を追求していこうと思います!

「長く続かない幸せ」と「長く続く幸せ」

働く上で幸せを感じるのは、どのような場面でしょうか?

幸福学を研究する慶應義塾大学大学院の前野教授によると、幸せは「長く続かない幸せ」と「長く続く幸せ」の2つに分類され、前者は金・モノ・社会的地位など他人と比べられる「地位財」、後者は“環境に恵まれている幸せ”や“健康である幸せ”など心的要因による「非地位財」と表されています。

単刀直入に言うと、人は「地位財」だけを追い求めていても“幸福”にはなれないのです。

なぜか?

「地位財」を得た際の幸福感は、すぐに消化され、また次の「地位財」が欲しくなってしまいます。つまり、短期的な幸福感を感じるためには有効ですが、必ずしもハッピーライフをもたらすわけではないのです。

そして、日本の働く社会では、従来の「地位財」より「非地位財」の重要性が高まってきています。まさに象徴している言葉としては、近年「働き方改革」などをよく耳にしますよね。

それでは、具体的にどうすれば非地位財が豊かになるのか?を詳しく考えてみましょう!

この記事では、慶應義塾大学大学院の前野教授による『長続きする幸せが企業を安定的に成長させる人として幸せな社員が強力な戦力に』『「幸せの4因子』を満たしていけば、幸せなまち、企業、社会を創ることができます』

を参考に、私の考えと合わせて考察していきます!

 

「長く続く幸せ」を形成する4つの因子

出典:前野隆司・小森谷浩志・天外伺朗著『幸福学×経営学 次世代日本型組織が世界を変える』内外出版社

心的要因による幸せ「非地位財」は、4つの因子から成り立っているとされています。

幸せの4つの因子とは、

①自己実現と成長(やってみよう因子)
夢ややりがいを持ち、自己実現に向けて成長していくこと。主体的に動き、ワクワクを追い求めて頑張っている人は、幸福度が高いと言えます。

②つながりと感謝(ありがとう因子)
人とのつながりや感謝から生まれるもの。人を喜ばせること、愛情に満ちた関係、親切な行動を行う時、大きな幸福感に包まれます。

③前向きと楽観(なんとかなる因子)
自己肯定感が高く、いつも前向きで楽しく笑顔でいられること。細かなことに囚われず、失敗を恐れずにチャレンジできる時、幸福感を感じます。

④独立と自分らしさ(ありのままに因子)
他人と比較せず、自分らしく生きていけること。軸を持ち、周りに左右されず、自己決断のもとで行動できると幸福度が上昇します。

いかがでしょうか?

あなたは今、この4つの因子が満たされるような環境に身をおいていますか?あるいは、今ある環境でこの4つの因子を満たす働きができていますか?

上記の4つが満たされれば満たされるほど、楽しくいきいき働いている自分を想像できます。
「ストレス社会」と言われる日本社会で生きていく上で、地位財・非地位財のバランスが、これからますます重要になってくるのではないでしょうか。

このような因子は、前野教授が企画委員を務める「ホワイト企業大賞」の受賞企業が必ず満たしているものでもあるんです。ホワイト企業では「社員の幸せ、働きがい、社会貢献」を追求し、幸福度を高める働きができると言えますね。

 

とは言え、まだ社会に出たことがない私達が見える「4つの因子」なんて、限りなく小さいような…。だからこそ、お給料や福利厚生なんかで入社を決めちゃう人がいることも、珍しくないですよね。

「入社してみるまでどんな仕事をするかわからないけど、内定をもらったからここに決めた。」

よく聞く就活生の言葉は、完全に「地位財」に振り切っていて、実はリスキーな発言のようにも感じます。
うーん。なんと難しいバランス…。

 

働く40年、あなたは何をとるか?

私は「地位財」と「非地位財」を以下のように捉えています。

地位財=仕事における満足度
非地位財=仕事における真の幸福度

私たち人間は、その場限りの幸せを目指してしまいがちです。

しかし、他人からしか与えてもらうことのできない「地位財」は、一時的に満足感を得られるだけで、一生続く幸福ではないのです。

だからこそ、自分でしか決められない「真の幸福度」を高めていける選択をしたいですよね。「真の幸福度」は、他人から言われる「普通なら〜なのに、理想は〜だよ。」ではなく、自分自身で決めていくものです。自己決定を継続することで、少しずつ積み重なり、本当に幸せな人生になるのではないでしょうか。

私自身、就活生として大きな決断の岐路に立っていますが、2つの財バランスにとても悩んでいます。どうすれば「地位財」への気持ちを自制し、長続きする幸せに向かっていけるか。給与、福利厚生、残業の少なさ、正直とても魅力的です。

しかし、本当に大切なのは「真の幸福度を担保できるか」です。働くために生きるのではなく、生きるために働くからこそ、長く続く幸せ「非地位財」も同じように重要視して考えていこうと思います。

皆さんは、働く40年をどう選びますか?
近い未来のあなたは、働きながら「ちゃんと幸せです」と笑っていますか?

今回の記事が、皆さんのキャリアにおける真の幸福を考えるきっかけになれば嬉しいです!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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