2022.02.22
【業界選びの教科書Part2】総合商社って何するところ?
『業界選びの教科書』第2弾は【総合商社編】です!総合商社と聞いて皆さんはどんなイメージを持っていますか?
三菱商事・三井物産・住友商事など、皆さんも耳にしたことがある企業で、非常に規模が大きい業界であることは確かですよね!
就活生からも絶大な人気を誇り、毎年倍率が高く狭き門であることで有名な総合商社ですが「実際は何をしているの?」と疑問に感じませんか?
就活生から人気な理由として
・幅広い業界に精通している。
・海外で稼ぐイメージが強いから、英語力を活かしたい。
などが挙げられますが、実際のところはどうなのでしょうか?
今回は、総合商社の実態を解明していきます!
目 次
総合商社とは?
総合商社を一言で表すと、あらゆるモノや資源の取引をするビジネスで、日本の産業発展を経済面から支えています。
さらに分析すると、総合商社の主な業務は
この2つから成り立っています!
これらの業務について詳しく見ていきましょう!
トレーディング
トレーディングは、商品やサービスの取引を売り手と買い手の間に入って行うことで、手数料を得る事業です。総合商社は売り手の販売機会を増やし、買い手のニーズに合う商品を調達する役割があります。
事業投資
企業の成長性のある事業に投資し、配当などから利益を得るビジネスです。事業投資では資金の投資だけではなく、総合商社の社員の派遣や取引先のネットワークの提供などによって経営をサポートし、企業価値の向上を図っています。
総合商社あるある
まだまだ国内需要が高い
「英語力を活かした仕事をしたい!」と思い切って入社しても、実際はあまりチャンスに恵まれないことも…
会社によって取引先の事業の領域やエリアは異なりますが、例えば2022年の営業収益で業界2位を記録した伊藤忠商事は、その収益の8割が国内事業となっており、国内事業となっており、国内での需要がまだまだ高いことが読み取れます。
30代になれば海外事業を任されるキャリアもありますが、30代前後で結婚し、家庭を築くライフイベントの増加を迎えた年齢での海外駐留は非常に重大な決断になりそうですね!
幅広い業界を担当できるわけではない
就活生が総合商社を志望する理由として非常に多いのが「幅広い業界をシェアしているから、様々な経験ができる」ですが、実はそうでもありません。
「ミサイルからラーメンまで」と言われる通り、総合商社はあらゆる事業を展開していますが、実際には対応する商材(飛行機、自動車、軍需産業、鉄製品)によって営業部門が分かれます。
つまり、1つの部門に長く携わり、1つの商品に対してのスペシャリストとなるべく養成されるのです!
意思決定が明確
総合商社は他業種と比較して強い風潮にあります。
その理由として、三菱商事・三井物産・住友商事などは、もともとは伝統的で格式高い財閥であり、年功序列やトップダウンな意思決定が中心です。
昔から就職人気が高く、給料も高く、海外駐在など経験豊富なキャリアを歩む上司は自らのキャリアに自信を抱いており、それが逆に新卒生にとって刺激となるでしょう。また、別の視点から見ると幅広い業界とも通じている為、多くのステークホルダーとの関係性など緊張感ある仕事環境が魅力的でもあります。
ビジネスで成功した上司から直接指導してもらえるなんて、素敵ですよね!
年功序列に対抗するには!?実力主義社会について
総合商社で活躍できる人の特徴3選!
それでは、総合商社で活躍できる人とはどんな人材なのでしょうか!
ビジネススキル(マナー)
総合商社では幅広い業界の方と接することから、失礼が無いように。あるいは、そこからチャンスを生み出す必要があります。
自己磨き
総合商社のビジネスモデルは1つの商品に対してスペシャリストになることです。その中で他の社員との差をつけるのが自己磨きであり、より商品が売れるための販売戦略構築やトレンド察知能力を養うなど、自らのスキルを高めていくことが重要です。
指導をチャンスへ変換
総合商社はどうしても年功序列の風潮が残っていますが、ビジネスで成功した上司から直接指導を受けることのできる環境が整っています。成功者の経験やスキルを盗み、自らの実力へ変換できる人こそ総合商社で活躍できるでしょう。
総合商社を志望する人へ
大学生のみなさん、大人気業界『総合商社』について理解できたでしょうか?
最後に、総合商社を志望する人へメッセージがあります。
それは仕事を最優先に考えたキャリアやライフプランを歩む覚悟です。
どの業界でも仕事が忙しいことは共通していますが、その中でも総合商社は激務で多忙を極めます。何兆円も動くような大規模な事業に携わり、キャリアを成功させることも立派ですが、トレンドや新しい知識や教養が求められる業界である以上、常日頃自分を研鑽させねばなりません。プライベートの時間にもこだわりたい人にとっては自分の時間とのバランスを保ちにくい業界といえます。
ここで伝えたいことは、自分がどのように生きたいかをイメージすることの大切さです。
無理をして理想とかけ離れた業界に就職できても、待っているのは就職観とライフイベントのギャップに苦しみます。人生について深く考える時間がある今だからこそ、理想の人生を描けるように自己分析に励みましょう!
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