2022.12.05
「教師 やめたい」にならないために知っておくべきこととは?
教育大学や教育学部の皆さん、教育実習お疲れ様でした。
教師の仕事を経験してみて、様々なことを感じた思います。中には「教師の仕事ってつらいな…。」と感じた方も多いことでしょう。
「教師は向いていないかも。でもここから就活は難しいから、教師になるしかないか…。」
中にはこのように考えている人もいるのではないでしょうか。教育実習を経て、教師になることが現実味を帯びてきた分、果たして自分にとって正解の道なのか、とても不安ですよね。
そこで、今回の記事では、後悔しない未来を選択するためにはどうすればいいのかをお伝えします。
ぜひ最後まで読んでくださいね!
目 次
教師は一般企業と何が違うのか
皆さんは、教師の労働環境についてどのくらい知っていますか?
詳しく知らない方がほとんどなのではないでしょうか。後悔しないためにも『労働環境を知る』ことがとても重要です。なぜなら、労働環境を知らずに就職してしまうとミスマッチが起こるからです。ミスマッチを防ぐためにも、実際に教師の労働環境を一般企業と比較しながら見ていきましょう。
給与面
下の図は、一般企業と教師の月額給与を表した表です。
まずは企業のグラフを見てみましょう。
このグラフは、企業規模、性、年齢別における平均月額給与を表しています。男女で比べてみると、圧倒的に男性の方が給与が高いことが分かります。また、企業規模が大企業になるにつれ、給与が高くなる傾向にあります。
このことから、企業では男女で大きな差があり、企業の規模においても大きな違いがあることが分かります。企業別で給与幅が大きく異なるため、様々な企業の分析が必要です。
次に、教師のグラフを見てみましょう。
このグラフは、小・中学校教員、高等学校教員の勤続年数別における平均月額給与を表しています。教師の給与は年功序列制が特徴で、20年以上務めると月収40万円を超えます。
給与に関しては、企業と教師で額面での差はあまり見られませんでした。
労働面
続いて、労働時間について比較していきます。
▽ 一般企業 ▽
表より、一般企業の労働時間は平均7時間46分だと分かります。また、企業別で大きな差は見られませんでした。しかし、企業によっては労働時間が長い(=残業時間が多い)企業もあるため、企業分析が重要です。
▽ 教師 ▽
一方、教師は労働時間において、事務作業や部活動などの正規の仕事以外の占める割合が多いです。左の中学校40代男性教師の全体の労働時間は約12時間、右の小学校30代女性教師の全体の労働時間は14時間にも及びます。部活動の顧問などを引き受けると、おのずと学校にいる時間が長くなるので、出勤日のプライベートの時間はほとんどないと言えます。このことから、労働時間は教師の方が非常に長いという現状があります。
一般企業と教師では労働環境に大きな差があります。つまり、どの職種を選ぶにしても『自分が何を重要視するのか』を考える必要があります。
自己分析の重要性
皆さんは「働く上で何を重要視するか」を聞かれてすぐに答えられますか?
教師を目指す人の多くが自己分析をする機会無しで教員採用試験を受けるため、自分のことを知らずに社会へ出てしまいます。そのため、社会人になってから「こんなはずじゃなかった」とミスマッチが起こり、離職に繋がるのです。
若手教師の離職
全国的に見て、新任の学校教諭が1年もたたずに依願退職するケースが増えてきているのが現状です。
文部科学省の調査によると、全国で2018年度に採用された公立小中高校、特別支援学校の教諭のうち431人が1年以内に依願退職し、1999年度以降で最多記録を更新しました。理由は、自己都合が299人で最も多く、病気を理由とした111人のうち104人が精神疾患を挙げている事実があります。
このことより、やはり長時間労働における精神への負担が大きいことが予測されます。
社会人になってからミスマッチに気付いた話
実際、教師になってからミスマッチに気付くとどうなるのでしょうか。例を挙げて説明しましょう。
Aさんは教育系大学を卒業し、教師になりました。Aさんの学生時代は、休みの日に遊びやバイト漬けになることは好まず、家でゆっくりする時間を大切にして過ごしていました。また、教師を目指した理由は「子どもが好きだから」で、教師がどのくらい有給休暇を取得できるのかや実際の労働時間を知らずに教師になってしまいました。
最初はなんとか必死に頑張っていたAさんでしたが、半年程経過した時に「長時間労働により体が持たない」と思い、転職してしまいました。
以上のように、自己分析をせずに社会人になってしまうと離職に繋がるケースがあるのです。
まとめ
いかがだったでしょうか。どの業界・職種へ行くにしても、自己分析は欠かせません。自己分析をせずに社会人になってしまうと、後悔してしまうことになります。
一度、自身がどんな環境で働きたいのか、どんな働き方をしたいのかなどよく考えてみてください。そして、納得した上で理想の教師になってください。
別の記事で自己分析のやり方について詳しく説明しているので、ぜひ読んでくださいね!
自己分析のやり方はコチラ
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